甲州市には奈良時代に行基が開いた大善寺があり、そこにはぶどうを手にした薬師如来像が祀られています。別名ぶどう寺とも言われており、今年は5年に1度の御開帳でした。

日本固有種である甲州ぶどうの歴史は古く、行基の夢枕に立った薬師如来の霊験により見出されたという説と、平安時代後期に雨宮勘解由が野生の甲州ぶどうを発見したという説があります。DNA鑑定によると甲州ぶどうはコーカサス地方にルーツを持ち、シルクロードを経て日本にもたらされたそうです。甲州ぶどうからは和食に合う白ワインが生産されています。そして勝沼には、日本最古の甲州種のぶどうの木とされる「甲龍」(樹齢130年)が残っています。

暑さも去り、これからは味覚の秋です。桜屋ではシャインマスカットとりんごを収穫中で、そろそろ干し柿加工の段取りも始まります。